人材紹介会社のメリット?①
前回、私が思う人材紹介会社を利用するメリット・デメリットを書きました。
実は人材紹介会社が売り文句としているメリットは他にもあります。
そのメリットに対して、
本当にメリットなのか
ということを実例をあげながら紹介していきます。
実例①
〇〇顧客満足度1位!
利用のしやすさ・担当者の対応・紹介案件・紹介案件の質・交渉力などで総合的に評価
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<紹介案件の質>
人材紹介会社の営業担当者のみなさん…
「本当に質の良い求人しか求職者に紹介していませんか?」
もちろん求職者個人によって、考えていること、重視していることは違います。
求職者によってどの法人が合うかどうかはわかりません。
だから直近の離職率が非常に高いとわかっている法人でも、とりあえず紹介する求人の中に含めるでしょう。
まぁ、それもわかります。
求職者がその求人を気になっても、営業担当者が
「そこは離職率が高いんです」
と正直に言えばいいですし。
けど、よく考えてみてください。
そんなことしてたら離職率の高い法人には人が集まりませんよね?
離職率の高い法人ほど、どんどん採用しなければいけません。
人材紹介会社としては稼げるということです。
なんとか紹介したいと思うでしょうし、紹介した法人からも感謝されて次につながるでしょう。
だから、そういったときは求職者に「離職率が非常に高い」という紹介ではなく、
「(ベテランがあまり働かなくて)とても忙しいところだけど良い経験になる」
などと言い方を変えて紹介しています。
離職率が高い理由が人間関係にあるにも関わらず…
なぜ、そんなことを私が知っているのか。
面接のときにそういった話を聞くからです。
紹介会社経由で面接を受けにくる人の中には、数ヶ月で辞めた前職も違う人材紹介会社に紹介してもらったという人もいます。
その前職が人事担当者の間でも離職率が非常に高いと有名な法人ということは多々あります。
数ヶ月で辞めていても私たちはそのことを知っているので、特に気になるところがなければ採用しますが、
そういった情報が私たちより入ってきやすい人材紹介会社が紹介しているわけです。
だから求職者のみなさんにはここで再度お伝えします。
「人材紹介会社の情報を鵜呑みにしてはいけない」
ちなみに求人側である人事担当者にも、採用に影響しそうな事情のある求職者については言い方を濁して紹介してきます。
なので、私はどういった求職者なのかという営業担当のコメントは一切信用していません。
「明るく話のできる方で即戦力として期待できる人材です」
などと言われると
「他に何かなかったのか?」
と私は思います。
「質」という点で、もう1つ。
求職者の条件に合った求人情報を提供するという意味で「質」ということもできます。
人材紹介会社は紹介手数料(想定年収の20~30%程度)が収入源と書きました。
実はこのパーセンテージ、
法人によって異なります。
なぜか。
基本的には人材紹介会社から初めて連絡がきたとき、紹介手数料率は30~35%と言われます。
私たちがそれでは高いと交渉を行います。
交渉次第で、求人を行う法人によって紹介手数料率が変わってきます。
それがどのように影響してくるのか。
みなさんも人材紹介会社の営業の立場になって考えてみればすぐにわかります。
紹介手数料率が高い=営業実績が良くなる求人に優先して紹介
したくなります。
(実際に人材紹介会社からもそう言われたことがあります…)
もちろん紹介手数料の高い求人に固執するあまり転職先を斡旋できなければ1円にもならないので絶対ではありません。
しかし、迷っているようであれば営業実績がよくなる求人をオススメしたくなるのではないでしょうか。
営業担当者によって違いはあると思いますが、紹介手数料率を本当にまったく度外視して紹介する営業はいないでしょう。
そういった意味でも「条件に合った求人情報を提供する質」が良いと言えるのか。疑問に思います。
<交渉力>
これも各人材紹介会社が売りにしているものです。
勤務条件、待遇、入職日、給与など求職者に代わって交渉します!
ということなのでしょうが、場合によっては人材紹介を利用することによって状況が悪くなることがあります。
人事担当者としては、高額な紹介手数料を支払うのであればできるだけ求人条件どおりに勤務できる方を探したいと考えるからです。(切羽詰まっていれば採用すると思いますが…)
むしろ直接ご連絡やご応募いただいたほうが条件の相談には柔軟に応じます。
例えば、
求人が「非常勤・土日祝勤務あり・午前勤務」という条件で、「土日祝休み・午前のみ勤務希望」という求職者を紹介された場合、紹介手数料を払ってまで採用しようとは思いませんが、直接ご応募いただいた方であれば応相談とします。
何が言いたいかというと、結果的に人材紹介会社を通した方が諸条件は厳しくなりやすいということです。
入職日でいえば、転職時期が3ヶ月、6ヶ月、1年先の人どうですか?とよく紹介会社から問い合わせを受けます。
年中人が足りず、求人を行っている法人であれば、何ヶ月先でもいいから採用を決めておきたいと受け入れるかもしれませんが、そうでなければ6ヶ月後も求人を行う予定があったとしても紹介手数料払って採用を決めておきたいとは思いません。
直接の応募であれば、6ヶ月後も求人を行うであろう状況であればもちろん採用しますし、求人の予定がなくても突発的な募集を行う可能性がゼロではないので、採用する方向で検討することがあります。
私の本音を言うと、
突発的にやめて転職を考えている人より、
予定立てて、6ヶ月も先だけど3月末に退職して4月から転職したい
という人の方が
私の法人でもそう考えてくれるだろうなと思うので、
(直接応募であれば)「積極的に採用を検討していきましょう」となります。
ただし状況にもよるので、もっと早く採用したいとか、そもそも人員オーバーといった理由で採用ができないことはあります。
給与については求職者の方が人材紹介会社に要望を伝えることもあると思います。
実際、それに合わせて多少融通する法人もあるでしょう。
ただし、それは規模が小さく職員数の少ない施設か、規模は大きいが一人部署の採用の場合くらいではないでしょうか。
なぜ、私がそう思うのかというと
例えば、病棟が複数、100人くらい看護師がいたとします。
このくらいの規模の法人であれば賃金体系というものがあります。
そんな中で「この求職者がいくら希望しているから融通しよう」ということをしていたら、職員間に不公平が生まれ、賃金体系の意味がなくなってしまいます。
みなさんも給与が都合に応じて決められるような不公平な法人で働きたいと思いますか?
一人しかいないような部署であれば、給与体系の範囲内で手当をつけて希望年収を合わせることはあるでしょうし、職員数の少ない法人も融通できるかもしれませんが、それもあくまで他の似たような職員と不公平にならない範囲で合わせるだけです。
たまにハローワークの求人でも、前職の源泉徴収票提出いただいた場合、考慮しますという法人があるくらいなので、人材紹介会社の交渉力によってうまくいくということはないと思います。
<地域担当制で希望エリアに詳しい>
うーん…そもそも県によっては人材紹介会社の支店がなく、東京や大阪から電話での営業スタイルです。
年に1回程度挨拶に来られるところもありますが、まったく来ないところもあります。挨拶に来られたところで人事担当者や役職者と顔を合わせることはできますが、施設内のこと、地域性、実際の交通事情など…
東京や大阪からの電話営業スタイルは否定しませんが、希望エリアに詳しいと言えるのでしょうか。
<業界知識が豊富>
人材紹介業に限ったことではありませんが、営業は比較的離職率の高い職種です。なかなか大変なお仕事ですからね。
人材紹介会社の会社自体は業界に関する情報が蓄積されていますが、営業担当者で本当に知識豊富な人は一握りだと感じます。
営業担当者間の情報共有も多少はあると思いますが、同じ人材紹介会社の違う営業担当者から同じことを何回も聞かれることも多いです。
<業界知識が豊富(になるよう営業を育てます)>なら納得できます。